営業マンであれば、取引先との接待飲み会は良くあることです。
飲み会の気配りやマナーによって、今後の関係性を大きく左右する結果となるため、成功する接待のポイントを把握しておくことは非常に重要です。
営業経験10年の私が、取引先との飲み会で信頼を勝ち取るための鍵となるマナーと心構えに焦点を当て、成功につながる方法を解説します。
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接待飲み会の基本原則
接待飲み会は、取引先との信頼関係を築く上で必要不可欠とまでは言いませんが、関係を深める絶好のチャンスです。逆に基本原則ができていなければ、信用失墜のきっかけにもなり得ます。
以下に、接待飲み会の基本原則について詳しく説明します。
礼儀正しさと尊重
接待飲み会では、最初から最後まで礼儀正しさを持ち、相手に対して尊重の念を示すことが大切です。適切な挨拶、丁寧な言葉遣い、相手の話を真摯に聞く姿勢が印象を良くします。
飲み会ですので、リラックスした雰囲気で臨むことも必要ですが、これらの所作が当たり前に出来ていることは前提条件となりますので、これらの所作を念頭に置いておきましょう。
とはいえ、相手企業の文化や年齢や関係性に合わせることも必要であり、堅くなりすぎるのを好まない人もいることをお忘れなく。
親しみやすい態度と笑顔
親しみやすい態度と笑顔は、接待飲み会で相手との距離感を縮めるのに役立ちます。
笑顔は親しさや友好性を示す一方、相手をリラックスさせ、信頼を築く助けになります。相手との会話や交流の中で、自然体で親しみやすい姿勢を持つことが大切です。
相手への真摯な興味
相手に真摯な興味を持つことは、信頼を築く上で鍵となります。
相手の話に耳を傾け、質問を通じて相手に興味を持っていることを示すことで、信頼を築くことが出来るでしょう。一方で、飲み会で自分の話を話し過ぎるのは気を付けましょう。聞き上手になることが、接待飲み会を成功させるコツとなります。
感謝の意を示す
接待飲み会が終わった後、相手に対して感謝の意を示すことが信頼関係を深める手段です。手紙、メール、または直接感謝の意を伝えることで、今後の取引継続や拡大をしたい思わせるポイントとなります。
座席位置について(上座の重要性)
接待飲み会において、座席の位置は相手との関係構築に影響を与える要素のひとつです。特に、伝統的な日本の文化や多くのビジネスシーンで、上座に座ることが一定の意味を持っています。
上座の位置とは
上座とは、会場や食卓において、特別な意味や権威を持つ場所を指します。上座に座ることは、相手に対する敬意を示す行為とされています。
接待飲み会だけでなく、来社いただいた際の応接室の座席位置やタクシーの乗り順等でも上座を意識しておく必要があります。
上座の位置については、下記記事をご参考ください。
上座の選び方
上座の選び方の一般的な考え方は、出入口から一番遠い席が「上座」と言われております。序列はざっくり以下をイメージしておくと良いでしょう。
取引先(※) > 役職 > 年齢
(※)接待を受ける側
取引先と同時に入室すると、席の譲り合いが繰り広げられるため、接待をする側は、できるだけ早めに入室し、下座を確保しておきましょう。
上座からのマナー
時には、若手社会人であっても取引先から接待を受ける場合、上座に座るケースもあります。
その際、終始謙虚な態度を持つことを忘れないようにしましょう。 上座に座ることは自分が偉いわけではなく、相手からの敬意の表れであることを理解しましょう。
上座であっても、謙虚で控えめな態度を持って接することが大切です。
会話術と質問の技術
接待飲み会における会話術と質問の技術は、信頼を築く上で非常に重要です。成功する会話と質問の技術に焦点を当ててみましょう。
聞き手になる
良い会話は、相手を尊重し、相手の話に耳を傾けることから始まります。
相手が話している最中に積極的に聞き手に徹し、相手の意見や感情に共感を示すことで、相手は自分の意見や経験をシェアしやすくなります。相手の話に興味を持ち、真摯に受け止めることで、信頼関係が築かれます。
アクティブリスニング
アクティブリスニングは、相手の話に集中し、その内容を理解するためのスキルです。
相手の発言内容だけでなく、トーンや表情、ボディランゲージにも注意を払いましょう。相手が話している最中に、相槌を打ったり、うなずいたりすることで、相手が自分の話に真剣に向き合っていると感じさせることができ、信頼関係を構築します。
自分の意見を伝える
一方的な会話ではなく、自身の意見や考えを適切に伝えることも重要です。
自分の意見を伝える際に注意いただきたいのが、相手の意見に批判や非難をしない、喋りすぎないことに注意してください。いずれも相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。意見を尊重し、対話を大切にする姿勢が求められます。
感情を込めた話し方
冷静な態度は大切ですが、時には、適度に感情を込めた話し方も信頼を構築するポイントです。ここぞというタイミングで自身の話の内容に抑揚を伝えられると聞く側も話を聞きやすくなり、コミュニケーションが活発化します。
良い会話術と質問の技術は、ビジネス接待において強力なツールとなります。
適切な飲食マナー
接待飲み会の場では、適切な飲食マナーも大切です。以下では、適切な飲食マナーについて具体的に説明します。
飲み物の選び方
接待飲み会の際には、アルコールを飲むことが多いとは思いますが、相手がアルコールを飲まない、または適度にしか飲まないというケースもあるかと思います。
その際は、自身も控えめにアルコールを摂取するのが良いでしょう。相手に合わせて飲むペースをコントロールすることはテクニックの一つです。お酒が強くない方には、ソフトドリンクや水を常に用意しておくと、気配りができ、好印象を与えられるでしょう。
料理の選び方
料理を選ぶ際には、相手の好きなもの、苦手なものを事前に知っておくことができればベストです。
また、遠方からお客様がお越しの場合は、郷土料理のお店を選択することで、ご当地の料理やお酒を堪能してもらうことができます。接待飲み会が上手くいくと、ご当地グルメを求めて、また足を運びたい(取引を強化したい)と思わせることにも繋がります。
食べ方と飲み方
食べ方や飲み方にもマナーが求められます。口を大きく開けて食事をすることや、一気に飲み物を飲むことは避けましょう。
また、箸の使い方にも注意を払いましょう。テーブルマナーやエチケットを守ることは、相手の印象を左右する重要なポイントとなります。
相手の飲食のペースに合わせる
飲食のペースは人それぞれ異なります。相手が食べ始めるのを待ってから自分も食べる、または飲み物を飲む、といった配慮は必要です。
食べ終わるタイミングに関しても、早すぎると相手を急かしてしまう結果となり、遅すぎると相手を待たせてしまいます。
常に相手のペースは確認しておきましょう。
感謝の表現とフォローアップ
接待飲み会が終わった後も、感謝の意を示し、相手との関係を深めることは非常に重要です。以下に、感謝の表現とフォローアップのポイントを示します。
感謝の意を伝える
接待飲み会が終わったら、相手に対して直接感謝の意を伝えることが大切です。
手紙、メール、または電話を使って、接待飲み会に参加していただいたこと、有益な時間を共有できたことへの感謝を表現しましょう。具体的な出来事や話題に触れ、相手が提供した価値に感謝の気持ちを込めると良いでしょう。
連絡するタイミングは、翌日か2、3日以内がベストでしょう。相手が休みとわかっている場合は配慮する必要があります。
フォローアップの重要性
接待飲み会の後、継続的な関係を築くためにフォローアップが必要です。
飲み会で雑談のように話した内容について、新たなビジネスチャンスとして提案することも良いでしょう。定期的な連絡を取ることで、常に相手に興味を示していることをアピールしましょう。
感謝の表現とフォローアップは、接待飲み会後の関係構築において欠かせない要素です。誠実な態度と真摯な関心を持って相手との関係を維持し、相手が信頼し、協力したくなるようなビジネスパートナーであることを示すことが、成功したビジネス接待の鍵となります。
まとめ
信頼を勝ち取るための接待マナーについて解説してきました。
そもそも接待飲み会の意味として、今後の取引継続や拡大を意図し、信頼関係を深めることを目的とすることが多いと思います。
ただ楽しければ良い訳ではなく、取引先との信頼構築、情報共有など、目的を持ってさえすれば、自ずと自分の行動に責任を持つと思います。
本記事で解説した内容を是非実践し、ビジネスにおける成功を勝ち取って下さい。
今回の記事は以上です。
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